ママの温もり、声が一番の成長の源
赤ちゃんは、お腹の中にいる時も、生まれてきてからもお母さんの声を認識していると言われています。
生まれてきてたくさん泣く赤ちゃんもいれば、ずっと寝ている赤ちゃんもいます。泣いている赤ちゃんは、「ママ、早く抱っこしてー!おっぱいちょうだい!」とママとのスキンシップを求めてたり、寝ている赤ちゃんは、心地よいママの声を聞いているかもしれません。
生まれた時から子どもは、ママやパパに声を掛けてもらったり、体を触ってもらったりするのが大好きです。それは、1歳になっても2歳になっても・・・5歳になっても・・・。
「まだおしゃべりしないからこちらの言っていることはわからないよね」というお話しをきく事があります。寝ている赤ちゃんに話かけても反応がなくて・・・。独り言のようで・・・と思う気持ちもとてもよくわかります。眠っていても、反応がなくても、心地よいママの声を聞いているそれだけでいいのです。ママの声は、赤ちゃんに届いていますよ。
お散歩に行って犬を見つけて「ワンワンだね」車を見て「ブーブだね」と声を掛けると言葉を覚えていきます。子どもが指さしをして、「○○いたね!」と大人が答えると、また次も指さしをします。そこから喃語(なんご)、言葉へと繋がっていきます。転んだ時に「痛かったね」と声を掛けられると、痛みを覚え、困った時に助けてくれるママへの安心感が大きくなります。日常の何気ない言葉でいいのです。
私も娘を子育て中ですが、指さしがなく、声を発する事が少なかった頃の娘に「ブーブだよ言ってごらん!」と強要したことがありました。周りには、少しずつ言葉が出始めている子がいたので、何とか言葉を引き出そうと必死でした。でも、こちらの思いとは裏腹に、指さしどころか、一向に進まない状況に焦ってはいけないとわかっていながらも、不安な日々。そんな時、「自然なままでいいんじゃない?」と周りに言われ、頑張りすぎる事をやめました。日常の中で娘と散歩をして、「あっ!ワンワンいた!」と声をかけるだけで反応し始めたり、一緒にごはんを食べて、「おいしいね~」の言葉に真似をしたり、少しずつですが、成長してきた娘。日常の中に成長を引き出すものがこんなにたくさんあるのだと気が付いた瞬間でした。そしてそれは、子どもにとって、母の存在の大きさも知りました。
日本は春夏秋冬の季節があります。春は花の匂いを一緒に嗅いで「いい匂いだね」夏は水遊びをして「冷たくて気持ちがいいね!」秋は落ち葉やどんぐりに触れたり、冬は雪に触れて・・・そんな季節の中でママの温もり、ママの声が子どもにとって一番の成長の源となるのでしょうね。
by子育て支援センター「すずらん」