上手な叱り方
子どもがよくないことをした時、どのように叱っていますか?
子どもの心を傷つけないよう、やさしく叱ってはいませんか?
広島県のある幼稚園でおこなわれた興味深い実験結果があります。
それは園児を2つのグループに分けて、一方は何をしても叱らないで好きにさせる。もう一方は、よくないことをしらた厳しく叱る、というものです。
するとどうでしょう。叱らなかったグループの子どもには、その後攻撃性が芽生えたというのです。
実は、脳の中で「痛み」を感じる部分は、心の痛みも、カラダの痛みも、そして他人の痛みも、すべて同じ場所なのです。
ですから厳しく叱られた子どもには、他人の痛みを理解する心が育まれ易く、厳しく叱られなかった子どもには、他人の痛みを理解する能力が十分に育まれないため、攻撃性が増長されるのです。
思いやりのある大人に育てるためにも、子どもを叱る時は心を鬼にして、厳しく叱って下さい。
ただいつも厳しく叱ればいいかと言うとそうではありません。
例えば、子どもが心から悪いことをしたと思って反省している時は、叱ってはいけません。
それから、いつまでもクドクドと叱るのもよくありません。また必ずその場で叱ることを心がけて下さい。時間が経ってから「あの時こんなことをしただろう」と言っても、子どもは何を叱られているのか理解できません。
さらにもうひとつ重要なことですが、子どもを叱るとき、親は怒ってはいけません。「叱る」と「怒る」の違いをしっかり区別しましょう。
怒るというのは、親の感情をぶちまけている状態で、子どもにとってはただ迷惑なだけです。
叱るのは、子どもの将来を思って正しい道を示す行為です。
叱り方のポイント
- 厳しく叱る
- その場で叱る
- いつまでもクドクドと責めない
- 心から反省しているときは叱らない
- 怒らない
- 感情的にならない