子どもの個性

お腹から「コポッ」という音が鳴り、なんとなく「あれ?」と思いトイレに駆け込みました。
すると、すぐに破水をし、病院に向かうことになりました。
時刻は、予定日当日0時を少し過ぎた頃。

「あれ?破水したという事は、もう少しで産まれる?」

心の準備が出来ていないうちに、促進剤が打たれ、陣痛がつき、お昼を過ぎた頃に娘が誕生しました。
病院での生活は何もかもが初めて体験することで、やる事も覚える事もいっぱい。
早く慣れようと、目の前の事をこなすのが精一杯でした。

授乳室に行くとたくさんの赤ちゃんとお母さんと一緒になります。
不思議ですね。
生まれたばかりの新生児なのに、病院にいると赤ちゃんそれぞれの個性を感じました。
いつもすやすや眠っている子、少しの物音で起きて泣いている子。
たくさんおっぱいを飲む子、あまり飲まない子。

私の娘は、「大きな声で泣く子」でした。

四六時中泣いているわけではなかったのですが、一度泣き出すと、火が付いたように声をあげて泣きました。
入院していた部屋が4人部屋だった為、夜中はいつ泣き出すかひやひやして、なかなか眠れませんでした。
今思えば、2、3時間は寝てくれていたのだから、その間私も寝ればよかったのに。
娘の個性なのだから、私がひるんでどうすると思いながらも、泣き声にストレスを感じていたのも事実でした。

退院してからも、なかなか泣き声に慣れることが出来ず、泣いていないのに泣いている声が聞こえた気がしたりする時もありました。
また、はじめのころは泣いている原因もわからず、もどかしく、
「こんなんでちゃんとお母さんになれるのだろうか。」と不安を感じていました。

そんな時、こんな記事を見つけました。

「子どもの泣き声に敏感なのは、脳がお母さん脳になっているから。目の前で泣いている我が子に感情が高まってしまうのは、子を守る本能がさせている。」

これを読んだ時に、
「あ、私の脳はちゃんとお母さんになっていたんだ。」と肩の力が抜けたのを感じました。

今、娘は2歳になりました。
話せる言葉も増えました。
表情も豊かで、今どういう気持ちなのかが分かりやすく、娘と向き合うにあたって、とても張り合いがあります。
何よりころころ変わる表情はとても可愛く、見ていて飽きません。

「大きな声で泣く」という個性は、私が勝手にマイナスに受け止めていただけであって、本当は「自己主張が出来る」だったのかもしれません。
受け止め方一つで、子どもの短所に思えていた事が、長所に変わり、私にとってすごく嬉しい発見でした。

「感受性が豊か」という言葉がありますが、この言葉の意味は、
相手に不快感を与えることのない言動や発言ができるという事と、他人が感心するような言葉や態度などの表現が出来る人の事を指すそうです。
娘が「自己主張が出来る」から「感受性が豊か」にまた成長するように、これからも温かく見守っていけたらと思います。

By Aちゃんの母

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